思考の変遷

pikarrr2008-10-21


この夏、「仕事炎上」でエントリー目次の整理が滞っていたので整理していると、漠然とであるが傾向があるな、と見えてきました。特のその時期に出会った本の影響が多い。よい本にであうと、その後地引き網のように関連する本、それらに関する考えなどで、世界が広がっていきます。そのようにいくつかのターニングポイントがあるのがわかる。

ということで、以下のように思考の変遷を分類してみました。全体の流れとしてはもともとボクは自然主義、進化論者なのですが、まず構造主義に出会って「他者」というものの大切さを知っるところから始まります。自然主義は基本的に要素還元主義なので、「他者」との出会いは世界の転倒するようなカルチャーショックに近いわけです。「他者とはなのか」そこからはじまり、社会、世界(経済)を経て、逆に構造主義的な他者の限界が見えてきた。そこで第四期で行為論的転回によって新たに(社会的な)自然主義を見直している。←いまここ。と言う感じでしょうか。




全タイトル一覧 http://alltitle.g.hatena.ne.jp/pikarrr/

■第一期 他者論 2004.02.21〜2005.06.25

「他者とはなにか。」構造主義的な他者を学び、ラカンに傾倒していった時期。それとともにポストモダンという社会状況と2ちゃんねるを中心としたネットコミュニケーションについて考える。

代表エントリー:2ちゃんねるポストモダンを越えていく」、「収束するポストモダン」etc

参考図書:存在論的、郵便的ジャック・デリダについて」東浩紀、「ラカンの思想―現代フランス思想入門」ミケル ボルク=ヤコブセンetc

■第二期 コミュニティ論 2005.06.26〜2006.07.06

他者から社会へ。一期の他者から時代、社会背景へと考察を広げていった時期。動物化、ヘタレという現代の人間像とそのあり方について考える。

代表エントリー:「なぜ「空気が読めないことが最も嫌われる」のか?」、「ヘタレ化するポストモダン」、「コンテクストサーファー(空気を乗りこなせ)」etc

参考図書:「限界の思考 空虚な時代を生き抜くための社会学宮台真司 北田暁限、「ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる」梅田望夫etc

■第三期 グローバリズム論 2006.07.07〜2008.02.11

社会からグローバルへ。社会から経済へと考察を広げていった時期。ネオリベラリズムという現状はいかなる状況について考える。

代表エントリー:「なぜ「感情労働」は「マクドナルド化」によって対処されるのか?」、「なぜお金がすべてなのか」、「なぜ村上春樹はオタクよりもタフなのか」etc

参考図書:「世界共和国へ―資本=ネーション=国家を超えて」柄谷行人、「貨幣と精神―生成する構造の謎」中野昌宏etc

■第四期 行為論的転回 2008.02.12〜

グローバル化から環境、そして身体への回帰。主体論へ回帰しつつ、一期の構造主義を(オートポイエーシス)行為論によって批判する。そこに環境、身体を見出していく。また加藤事件が起こることで、保守思想を検討する。

代表エントリー:「現実とはなにか」、「なぜ人は人工知能化するのか。」、「加藤」はなぜ「電車男」になれなかったのか」、「プロフェッショナル(職業)=ナショナリズム」、「なぜオタクはニコニコ動画を語れないのか。」etc

参考図書:オートポイエーシス―第三世代システム」河本英夫、「ウィトゲンシュタインはこう考えた」鬼界彰夫、「唯脳論養老孟司、「監獄の誕生―監視と処罰」ミシェル・フーコーetc