「国立メディア芸術総合センター」とアナログマを応援します。

pikarrr2009-05-31


117億円の「巨大な国営マンガ喫茶」が誕生か 2009.5.29
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/090529/trd0905292254011-n1.htm


マンガやアニメ、ゲームを収集展示する拠点施設の「国立メディア芸術総合センター」。29日、補正予算が成立したことで、国立初の「アニメの殿堂」は実現に向かうが、「巨大な国営マンガ喫茶」と揶揄(やゆ)する声もあり、具体的な中身は見えない。日本のアニメやマンガは「ジャパン・クール」と呼ばれ、世界的にも評価が高い。センターでは、こうした作品のセル画や生原稿などの資料を収集展示。実際にマンガを読んだり、アニメを見たりできるようにすることで、外国人観光客にもアピールする。

文化庁は「新たなコンテンツ産業の発展につながる」と強調。構想では、4〜5階建て(延べ床面積約1万平方メートル)で、東京・お台場が有力候補地。運営は民間に委託し、60万人の年間来場者を見込む。21年度の補正予算で事業費117億円を計上した。

勉強会で意見陳述した漫画家の石坂啓さんも「お上にほめられて喜ぶ漫画家はいない。ものすごくつまらない施設になる」と批判。「私の作品は展示してほしくない」と突き放した。

環境対策のエコカー、エコ家電への補助も、家電、自動車産業の活性化という優遇の意味が強いわけで、さらには地デジ化もまた家電・テレビ放送産業のためにあるようなものです。それらに比べれば、やっとエンターテイメント産業へお金が投資されるという感じですね。

違和感があるのは、メディアという水ものと箱物投資の相性でしょう。エンターテイメントメディアの拠点ならば、立派な箱物ではなくネット上に作ってもいいわけです。だからこの中身をどうするかが問題でしょう。一番は期待するのは世界的な象徴になることですね。世界中の日本エンターテイメント好きの象徴になるような。それでいてエンターテイメントにふさわしく、静的な象徴ではなく、ネットと切り離せないでしょうからいかに流動性をもたせるつづけるか。ニコニコ動画などのいまの勢いとつなげられたりすると面白いのですが。一般からアイデアをつのるなどないのでしょうか。

あいかわらず、中身をどうするかのまえに、マスコミはネガティブキャンペーンをはっていますが、いまだに「マンガなんかに・・・」という固定観念が見えます。エンターテイメントにこれぐらいの優遇があってもいい、そういう状況だよということを知らしめる意味もあるでしょう。特に、今回のような景気回復のためにバラマキ政策の一環でないとなかなか投資されない分野とも言えます。
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