「禁欲の系譜」始めました

pikarrr2012-03-15



最近は、世界宗教史 全8巻 ミルチア・エリアーデちくま学芸文庫)を読んでおります。前半の3冊を読み中。ブログも、第八期 禁欲の系譜(仮)へ突入しました。


第八期 禁欲の系譜(仮) 2012.02.10〜
http://alltitle.g.hatena.ne.jp/pikarrr/20120210


要するに宗教に興味を持っているということですが、宗教といっても色々あります。特に原始宗教の役割は、豊穣を祝い、集団の起源を語り、集団の未来を知り、英雄を讃えるものでした。それがいつしか、個人救済がメインになってくる。そしてこの個人の救済の基本が禁欲です。といっても、少し前まで宗教は総合学問なので、単に現代のような救済ピンポイントではないわけですが、それでも禁欲を基本にすることにはわかりがない。

想像するに、社会が流動化して、民族が国際化すると、集団の神話的な信仰は、相対化されて、単なるおとぎ話になっていく。それよりも、流動化社会の中で様々な苦悩が生まれて、それを救済する宗教が求められるようになる。

さらに大きなものが救済の宗教を語ることが金になったということだと思います。社会の流動化は市場によって可能になります。市場が発達すれば富裕層が生まれて、彼らに取り入る宗教家は多数発生する。インドしかり、ギリシアしかり、中国しかし、自称「神の使い」が無数に現れて、様々な思想を語ったんだろ思います。それがすべてペテン師ということではなく、そのような知の運動が起こった。

そして救済というニーズに対する基本は自己コントロール術=禁欲になります。この知の運動が活発になった時代が「枢軸の時代」と呼ばれます。人類史を考える上でとても大切な時代だと思います。
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*1:画像元 拾いもの