なぜ2ちゃんねらーはLINE、ツイッターについて行けないのか

pikarrr2013-03-19

LINE世代は「感動」「泣けた」話ばかり2chおっさん「世界が違う」と嘆く  2013/3/18
http://www.j-cast.com/2013/03/18170092.html


「最近のLINE、ツイッターユーザーには付いていけない」――かつて日本の「ネットユーザー」代表だった2ちゃんねらーから、最近そんな嘆きが聞こえてくる。「女の子、彼氏さんのことを大事にしていますか?(中略)男の子は意外と心配性なんですただ一言『大好き』そう言ってもらうだけで嬉しくなるの。だから今意地を張っている子は気持ちを素直に伝えてあげてください」これらはLINEで人気の文章として、2ちゃんねるで紹介されたものの一部だ。

なんのてらいもなく、長々とただストレートに恋愛話を書き連ねている。2ちゃんねらーたちは「マジでこういうの読むと頭痛くなる」「何処を斜め読みすればいいの?」とまったく理解できない様子だったが、LINE上では「感動したぁ(>_<)」などとたいへん受けているという。

ツイッターやLINEには今や、上記のような一文がそえられた「いい話」があふれている。・・・「情強(情報強者)」を美徳とし、斜に構えた態度が当たり前だった一昔前のネットでは、ほとんど見られなかった光景だ。こうした変化の背景にあると思われるのはネットの「リア充」化だ。




2ちゃんねるのメタレベルによる情報評価


ネットメディアも世代論があって、ボクは2ちゃん世代な訳だけど、2ちゃん、ブログ、ミクシィー、ニコニコ動画ツイッターフェイスブック…それぞれに特徴があるので必要に合わせて選ぶことはあるんだけど、ネットも必要より馴れ合いなので一度居場所を見つけると居着くということで、はまった時期に流行ってるメディアをそのまま続けることで、世代論ができる。その意味では2ちゃんは古株のメディアになって30〜40代が多いと言われる。

2ちゃんねるには特徴があって、その一つがメタレベルの会話だ。メタレベルの会話とは今までの会話を括弧に入れて話す。2ちゃんは匿名で様々な人が参加しやすく、会話が積み上がっていく特徴から会話がメタレベル向かいやすい。誰かが情報を落とせばそれに対して、上から下から右から左から、突っ込みがはいる。このようなメタレベルの情報評価はノイズも多いが、全体としとは情報の有用性や信憑性を明らかにする有用な評価システムにもなっている。




情報弱者のケータイ端末者は疑似顕名なシステムを求める


ボクが疑問なのは2ちゃんにはまらない世代はどのように情報を評価しているのかってことだ。それは信頼できる相手からの情報だろう。すなわち疑似顕名なシステムそのものだろう。だから信頼関係作りが大切になる。

この変化を生み出した理由の一つが情報端末の変化だ。2ちゃんねる時代のパソコンからケータイへ。パソコンに比べてケータイはパーソナルである。顕名な個人と契約される。また機器そのものの所有も個人持ちで、プライベートな端末である。

もうひとつは、パソコンに比べてケータイは情報操作に劣る。たとえば論争になった場合、テキスト入力のスピード、あるいは情報検索も最近はスマホになったとはいえパソコンの比ではない。さらにより高次のプログラムそのものの操作はパソコンにのみに許された領域である。

すなわち情報端末がケータイになり単純に情報弱者になっている。このために周りとの信頼関係作りやすい疑似顕名なシステムが求められている。




情報弱者が課金システムを成功させる


このような管理されたプライベートな端末により、課金を扱いやすくなった面がある。課金が扱いやすくなれば、制作者が参入し様々なサービスを提供し、より豊かな環境が整う。

スマホの成功の一因がここにあるだろう。情報端末のケータイへの変化はすでに日本でネット上の課金を成功させていた。特にゲーム市場は成功していた。アップルは端末をよりパソコンに近づけてコンテンツを豊かにした。しかしあくまでもケータイとしての管理は残しつつ。これによりネット上のコンテンツ市場が広がった。多くの人が製作者になれる。

情報端末がケータイになり、より多くのライトユーザーが参入してきた。それまでの大量のレス、長時間の常駐、メタレベルの会話、情報強者を競う2ちゃんねるとは別の世界だ。ボクも2ちゃんねる世代なので、一時期ツイッターにはまったが、すぐに引き返してきた。やはり疑似顕名の信頼システムは肩がこる。
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