日本人として必ず読んでおくべき思想本12選


神道とは何か - 神と仏の日本史 (中公新書)

神道とは何か - 神と仏の日本史 (中公新書)

内容(「BOOK」データベースより)
日本“固有”の民族宗教といわれる神道はどのように生まれ、その思想はいかに形成されたのか―。明治維新による神仏分離廃仏毀釈以前、日本は一〇〇〇年以上にわたる神仏習合の時代だった。両部・伊勢神道を生みだした中世を中心に、古代から近世にいたる神道の形成過程を丹念にたどっていく。近代における再編以前の神をめぐるさまざまな信仰と、仏教などとの交流から浮かび上がる新しい神道の姿。

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日本のカミの思想史がよくわかる。結局、日本の思想に骨組みを与えたのは仏教だとしても、連続性をもって紡ぐのはカミの思想だろう。それは糸のようであるが故にその時代を反映する。

宗教以前 (ちくま学芸文庫)

宗教以前 (ちくま学芸文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
われわれの祖先の素朴な宗教的感覚は、仏教が輸入されてもなお生き続け、ついには仏教そのものを日本的なものへと変容させる根強さを持っていた。近代に入り、科学との出合いや共同体の崩壊を経ても、その感覚は人々の心から完全に消え去ることはなく、今日にいたっている。とりわけ「死」といった日常を超える問題に対する時には、この素朴な感覚が、当然のように顔を出す。本書では、民俗学歴史学の手法により、日本人の伝統的な宗教意識の諸相を明らかにする。そしてそこを起点に、日本人を救う普遍的な宗教のあり方を探る。民俗学者と宗教家、二人の碩学の出逢いによって生まれた伝説の名著。

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http://d.hatena.ne.jp/pikarrr/20160904#p1

慈悲 (講談社学術文庫)

慈悲 (講談社学術文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
友愛の念「慈」、哀憐の情「悲」。生きとし生けるものの苦しみを自らのものとする仏の心、そして呻きや苦しみを知る者のみが持つあらゆる人々への共感、慈悲。仏教の根本、あるいは仏そのものとされる最重要概念を精緻に分析、釈迦の思惟を探究し、仏教精神の社会的実践の出発点を提示する。仏教の真髄と現代的意義を鮮やかに描いた、仏教学不朽の書。

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慈悲は遠く、古い理想ではない。日本に仏教が伝来して以来の千五百年の歴史の中で日本人に住み着いている。世界的に不思議民族と言われる日本人の特性の多くは慈悲から来ている。

江戸時代とはなにか―日本史上の近世と近代 (岩波現代文庫)

江戸時代とはなにか―日本史上の近世と近代 (岩波現代文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
民主主義を支えるのは、自発的な社会的責任の意識であろう。江戸時代の人々は、それを「役」と表現し、現代の役人や役員の語につながる。民主主義が近代の一つの特色であるとすれば、日本の近代は江戸時代に始まっていたのではないか。この新しい視点から、日本の近世と近代を多角的に考察する。

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 名論「日本における国民宗教の成立」

内容(「BOOK」データベースより)
日本人の宗教や死生観について考えるとき、すぐに仏教が連想され、戦前はもちろん、戦後もしばらくは影響力を保っていた儒教などは、もはや消え去ったと思われている。しかし、実はそうではない。私たちの宗教感覚の深層には、生命の連続を重んじる儒教が伏流となって流れているのである。それは、たとえば仏教独自のものと思われているお墓や位牌、祖先を祀る儀礼などの中に見ることができる。儒教の道徳性と宗教性の関係、その構造や世界観の紹介と分析を通して、日本人と儒教の深い結びつきを解き明かす。

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逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー)

逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー)

内容(「BOOK」データベースより)
「私にとって重要なのは在りし日のこの国の文明が、人間の生存をできうる限り気持のよいものにしようとする合意とそれにもとづく工夫によって成り立っていたという事実だ」近代に物された、異邦人によるあまたの文献を渉猟し、それからの日本が失ってきたものの意味を根底から問うた大冊。1999年度和辻哲郎文化賞受賞。

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葬式仏教の誕生?中世の仏教革命 (平凡社新書600)

葬式仏教の誕生?中世の仏教革命 (平凡社新書600)

内容(「BOOK」データベースより)
日本では中世まで、亡くなった人は、河原や浜、道路わきの溝などに捨てられていた。死は穢れとして、忌み避けられていたからだ。そんななか、人々が弔いを託したのが仏教である。葬式と、墓石を建てる習俗の起源を探りながら、日本人が仏教に求めたことと、仏教が果たした意義を探る。

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「清浄の戒は汚染なし」

日本の歴史をよみなおす (全) (ちくま学芸文庫)

日本の歴史をよみなおす (全) (ちくま学芸文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
日本が農業中心社会だったというイメージはなぜ作られたのか。商工業者や芸能民はどうして賤視されるようになっていったのか。現代社会の祖型を形づくった、文明史的大転換期・中世。そこに新しい光をあて農村を中心とした均質な日本社会像に疑義を呈してきた著者が、貨幣経済、階級と差別、権力と信仰、女性の地位、多様な民族社会にたいする文字・資料の有りようなど、日本中世の真実とその多彩な横顔をいきいきと平明に語る。ロングセラーを続編とあわせて文庫化。

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内容紹介
「中国・朝鮮との関係を見つめ、記紀神話の敗者に寄りそう――弱い者の立場に立つ“上田史学”の集大成」古代史とは「日本」の深層を探ること――日本という国号はいつ成立したのか? 大王家はなぜ天皇へと変わったのか? 万世一系に断絶はなかったのか? そして最大の謎、『古事記』は果して偽書なのか? 縄文以前から国家としてのシステムが整う天武・持統朝まで、通史として俯瞰し見えてくる新たな歴史像!

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参照 http://d.hatena.ne.jp/pikarrr/20151106#p1

日本倫理思想史(二) (岩波文庫)

日本倫理思想史(二) (岩波文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
古代から近代に至る倫理思想の展開と社会構造の変遷を、壮大なスケールで描いた和辻哲郎の主著。本巻で扱うのは、平安末から鎌倉・室町にかけての武家が台頭する時代。武士の主従関係を支えた「献身の道徳」「神国思想」、鎌倉新仏教に顕著な「慈味の思想」など、軍記物語や謡曲も視野に入れつつ、当時の倫理思想を抽出する。全4冊。

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日本仏教史―思想史としてのアプローチ (新潮文庫)

日本仏教史―思想史としてのアプローチ (新潮文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
同じ仏教でもインドとも中国とも異なる日本の仏教は、どのような変化を遂げて成立したのだろうか。本書では6世紀中中葉に伝来して以来、聖徳太子最澄空海明恵親鸞道元日蓮など数々の俊英、名僧によって解釈・修正が加えられ、時々の政争や時代状況を乗り越えつつ変貌していった日本仏教の本質を精緻に検証。それは我々日本人の思想の核を探る知的興奮に満ちた旅でもある。

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本覚思想、草木成仏思想

人口から読む日本の歴史 (講談社学術文庫)

人口から読む日本の歴史 (講談社学術文庫)

内容紹介
増加と停滞を繰り返す、4つの大きな波を示しつつ、1万年にわたり増え続けた日本の人口。そのダイナミズムを歴史人口学によって分析し、また人々の暮らしの変容と人生をいきいきと描き出す。近代以降の文明システムのあり方そのものが問われ、時代は大きな転換期にさしかかった。その大変動のなか少子高齢化社会を迎えるわれわれが進む道とは何か。(講談社学術文庫)

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参照 http://d.hatena.ne.jp/pikarrr/20160331#p1