2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

再び、なぜ人は「フレーム問題」に陥らないのか 「陶酔する人工知能たち」 その3

「運動自体の知覚」 たとえばアナタは椅子に座っている。少し離れたテーブルの上にりんごがおいてある。アナタは「あのりんごを取ろう」と思い、立ち上がり、テーブルまで歩き、りんごを手に取る。ミッション成功である。ここでとても不思議なことは、ミッシ…

なぜ「フレーム問題」は錯覚なのか 「陶酔する人工知能たち」その2

先のエントリー「なぜ人は人工知能化するのか」(http://d.hatena.ne.jp/pikarrr/20080522#p1)について、いくつか反響をいただきました。説明不足から誤解を与えているようなのでid:raurublockさんとの議論を参考にボクの考えをもう少し説明してみたいと思…

なぜ人は人工知能化するのか  「陶酔する人工知能たち」その1

なぜ人は「フレーム問題」に陥らないのか 人が世界と関わる二つの方法、認知と行為とはどのようなものだろうか。そのわかりやすい例が人工知能の「フレーム問題」だろう。人工知能にチェスのような「閉じた」ゲームを遂行させれば、計算によって最適解を求め…

なぜオタクはニコニコ動画を語れないのか 「ネット動画時代の芸術作品」

なぜマンガは子供が見るものなのか マンガは子供が見るものと言われてきた。日本のようなマンガによる多様な表現が行われるマンガ先進国でも、まだまだそのような考えは根強い。なぜマンガは子供が見るものなのだろうか。簡単に言えば、実写に比べて画像表現…

「ブログ」はもう終わったのか ハイウエイ論3

ハイウェイとデータベース アナログとデジタルの関係について。アナログとは連続的変化である。たとえばA〜Bというアナログの曲線があったとして、それを10分割し、それぞれの区間を平均した直線を並べると、曲線の近似線が現れる。分解能を上げて、100…

なぜテレビは真実を開示するのか ハイウェイ論2

ハイウェイ化のための高度な管理技術 歴史的にみて、定価で商品を買うというのは、とても珍しいことだと思います。商品購入の基本は市場(いちば)的なものです。そこでは「もうすこし負けて」、「おまけして」のような価格交渉というコミュニケーションが基…

貨幣依存社会とナショナリズムと人工知能化 ハイウェイ論1

貨幣依存社会とハイウェイ 最近、救急搬送先の不足が言われている。この背景のひとつに、病院へかかる患者が増えている傾向があるという。病気が増えているわけではなく、核家族化し孤立化した中で、少し具合が悪いと、不安からとりあえず病院へいく、あるい…

現実とはなにか その2

1 アブダクションとレトリックと真理 2 情報化社会は脱構築する、とはどういうことか 3 快感を訓練するとはどういうことか 4 「成功した性関係」とはどういうことか 5 「女は存在しない」とはどういうことか 6 貨幣の魔法とはどういうことか 7 なぜ人…

現実とはなにか その1

1 アブダクションとレトリックと真理 2 情報化社会は脱構築する、とはどういうことか 3 快感を訓練するとはどういうことか 4 「成功した性関係」とはどういうことか 5 「女は存在しない」とはどういうことか 6 貨幣の魔法とはどういうことか 7 なぜ人…

「現実とはなにか」 これまでのストーリーは・・・2

その1〜3 パースは、演繹(ディダクション)、帰納(インダクション)に対して、仮定(アブダクション)を導入する。これは、推論として帰納の拡張である。これらをベイトソンのコミュニケーション学習論に位置づける。さらにはヴィトゲンシュタインが日常…