2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

なぜ人はポスト・ヒューマンの夢を見るのか

「特異点(Singularity)」 NHK-BS「未来への提言」の発明家レイ・カーツワイル(http://www.nhk-jn.co.jp/002bangumi/topics/2006/052/052.htm)はおもしろかった。情報技術が毎年2倍ずつ成長していることをベースに、2045年には人類全体の知能の10億倍の能…

なぜ「ひとり団地の一室で」孤独死するのか

「ひとり団地の一室で」 NHKスペシャル 「ひとり団地の一室で」 千葉県松戸市にある常盤平団地。3年前、その一室で死後3か月経った男性の遺体が見つかった。男性は当時50歳。病気で職を失ったあと家族と別居し、一人で暮らしていた。いま、全国各地の団…

なぜ資本主義社会は未婚にむかうのか

恋のマジック 「恋愛は錯覚である」というとき、無数の人の中からなぜある一人に「感染」したのかということの理由がどこにも見いだせないことによる。恋をした理由は、「顔がタイプだから」、「スタイルがいいから」、「お金をもっていたから」などなど、語…

なぜ貨幣交換は「政治ゲーム」なのか

ヴィトゲンシュタインの「言語ゲーム」とラカンの「象徴界」 ヴィトゲンシュタインがいう「言語ゲーム」(規則に従う)とは、実践的行為(経験命題)の総体である。規則(論理命題)は、「規則に従う」という実践の反復の中で、実際に使える(プラグマティッ…

なぜ「フラット化」は強者の欲望を隠蔽するのか 「フラット化」と欲望 その2

言語ゲームの強さ、象徴界の弱さ 言語ゲームにおける「規則に従う」とは自転車の乗り方を覚えるようなものである。ボクたちは自転車をどのように乗るか説明することはできなくとも、自転車に乗ることができる。このようにボクたちは日常会話を「規則に従う」…

なぜラカンはヴィトゲンシュタインで満足しなかったのか 「フラット化」と欲望 その1

ヴィトゲンシュタインの「他者」 柄谷は「探求Ⅰ」(ASIN:4061590154)の中で、後期ヴィトゲンシュタインの「教える−学ぶ」関係と対比して、多くの思想は「独我論」であるといった。「教える−学ぶ」関係とは外国人、子供などであり、共同体(言語ゲーム)の外部…

なぜ岩崎恭子は「今まで生きてきたなかで一番幸せです」と言ったのか。

「今まで生きてきたなかで一番幸せです」 十四才の岩崎恭子がバルセロナオリンピックの平泳ぎで金メダルを獲得したとき、「今まで生きてきたなかで一番幸せです」と発言したことは有名である。この発言の滑稽さはオリンピックで金メダルとることは確かに人生…

なぜ「生産消費者」は非金銭経済を目指すのか

「プロシューマー(生産消費者)」と非金銭経済 「BS特集 未来への提言スペシャル 未来学者 アルビン・トフラー “知の巨人”との対話」を見ました。トフラーの「富の未来」(ASIN:4062134527)はまだ読んでいないのですが、番組の中で「プロシューマー(生…