2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「プロフェッショナル」はなぜカッコいいのか? 映画「交渉人 真下正義」 

「交渉人 真下正義」という生き生き 映画「踊る大捜査線」シリーズ最新作の「交渉人 真下正義」(http://www.odoru-legend.com/)を見てきました。なかなか良くできていて、ハラハラドキドキおもしろかったです。劇場は満員で、観客の年齢層も広い。しかし「…

なぜ人生の線路にのるのか?

主体という代謝システム 「(本当の)無垢」とは未分化、混沌(カオス)なわけだ。そしてこの世界はすべて、混沌なわけだ。ラカン的に現実界、カント的には物そのものだね。でも人は、それを秩序(言語)=象徴界あるものとして、認識している。それが、人間…

なぜ「健全」な無垢への欲望に健全な精神は宿るのか?

複雑な世界からの逃避 例えば「化石燃料資源の有限/無限性と、資本による、それらの簒奪との関係において、前者の多寡/有限か∞かが問題である、という命題を措定することに価値があるか?この問題は一部企業が、世界のエネルギーリソースの採掘権、販売権等…

なぜ過剰に無垢(フロンティア)を欲望するのか?

欲望とは無垢(フロンティア)への欲望である 現代の問題は、自由すぎて選択に困る不自由なのか?無限の自由が選択をすでに絞り込んでしまっている退屈なのか?これをつなげると「無限の自由は不自由なので絞り込まれた選択にしたがってしまう退屈」となる。…

なぜレイザーラモン住谷は「生き生き」なのか?

「いさぎ悪さ」の全面化 現代は社会にかつてのような「潔さ(いさぎよさ)」がなくなっているのではないだろうか。たとえばあしたのジョーのような美学的な「潔さ」であり、メタレベルでは梶原一騎的とも言える。かつての週刊誌マンガには、一つの物語として…

心たちはなぜ蜂の巣状化するのか?

マニュアル化された不自由 たとえばどこか世界へ旅行したいと思う。旅行の楽しみは、日常からの離脱である。繰り返される日常から抜け出し、新たな体験をすることによって、刺激を受けて、リフレッシュするというようなことである。そのために行く場所の地図…

なぜジェットコースターに乗るのか

ジェットコースター化する社会 ジェットコースターという「疑似不確実性」 しかし、東浩紀のいうように「まったり」と「動物」として生きていくことに耐えられなくなっている。このような状態に、閉塞感を感じ、「人間」であろうとする揺り戻しが起こってい…

なぜ「生き生きしたもの」を求めるのだろう 塚原史「ボードリヤールという生きかた」 <収束するポストモダン その7>

「ボードリヤールという生きかた」 塚原史「ボードリヤールという生きかた」(2005/04)ISBN:4757141130。「ジャン・ボードリヤールの仕事と人生について書かれた日本で初めての書物」らしい。まさに入門書というようにわかりやすく書かれている。いままで入門…

続 なぜ上から二冊目の本を買うのか 宮台真司 仲正昌樹「日常・共同体・アイロニー」 <収束するポストモダン その6>

「日常・共同体・アイロニー」 宮台真司 仲正昌樹「日常・共同体・アイロニー 自己決定の本質と限界」 (2004/12) ISBN:4902465043。再度、宮台の戦略を考えてみる。 生活実感を評価する物差し(宮台) 何を規定できないのかを、規定した瞬間に、背理に陥ると…

なぜ宮台は「世界」の中心で「魂」と叫ぶのか 宮台真司「サイファ 覚醒せよ!」 <収束するポストモダン その5>

「サイファ 覚醒せよ!」 宮台 真司「サイファ 覚醒せよ! ― 世界の新解読バイブル」(2000/10)ISBN:448086329X を読んだ。2000年の作品ということで少し古いが、最近のブログの内容を見ても分かるように、宮台の根本的な戦略は変わっていない。この本は…