2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧
■マイケルとプリンス マイケルが逝ってしまいましたね。プリンスとはなにかと比較されて、健全なマイクルに対してダーティなプリンスというイメージでしたが、実際はプリンスの底なしの創作欲と楽しそうに音楽する姿とは対照的にマイケルはたえず「危うい」…
自由と平等の同根 「不確実性」 自由と平等は対立で語られる。「集団内の平等は個人の自由を疎外する。」民主主義を重視する左派と自由主義を重視する右派など、これらの軸によって政治的立場が決まる。ただ一方で、自由と平等は同じ根を持つ。それは「不確…
主権と統治は例外状態で交差する 渋谷は著書「魂の労働」の中で、フーコーが明確に示さなかった主権と統治の関係を考えている。フーコーの転回といえば、それまで上下の主権による抑圧の関係だった権力を、統治という横の権力として描いたことにある。しかし…
3 マクドナルドと格差 ・「助け合い社会」の解体とは非金銭経済の消失本当にネオリベラリズムが「助け合いあいの社会」を解体したのか。「三丁目の夕日」(ASIN:B000EPE77S)のような懐古的な幻想ではないのか。「助け合いの社会」があった可能性としては、み…
1 競争と格差 ・ネオリベラリズムのポストフォーディズム「ネオリベラリズム」の理念は、個人を経済的な競争単位にすることで、生産と消費、生産場と生活場、金銭経済と非金銭経済などの境界を解体し、社会の経済的な競争を促進して経済成長によって豊かな…
1 なぜマクドナルドはくつろげるのか マクドナルド型規律訓練権力 2 なぜマクドナルド型生権力が社会を全包囲するのか マクドナルド型生権力の見取り図
マクドナルド型生権力の見取り図について。作れば売れる時代が終わり、経済成熟期に入ったいま「いかに儲けるか」(利害関心)が複雑、巧妙になっている。ここでいう「儲ける」(利害関心)は、経済活動が活発し雇用が生まれ生活が豊かになるという自由主義…
「マクドナルド化」はフォーディズムか ジョージ・リッツアは著書「マクドナルド化する社会」(ISBN:4657994131)において、マクドナルドの諸原理が世界中を席巻しているといった。「マクドナルド化」は、効率性・予測可能性・計算可能性といった合理化過程…
世界は形而上学的に巨大か 日本人は「世界」というとあまりに巨大であり、あまりに多様であり、理解を超えた形而上学的なイメージを持ち、そこで支配されている法則は自然現象のような自律的なシステムであるように感じる。それは現代の世界市場についても同…
田吾作3号 2009/06/14 10:02 *1「保護主義化する環境対応」の項目について 環境対応技術の需要は大企業に有利という考え方にはちょっと納得できません。すでに世界中で環境技術に関するベンチャー企業が沢山生まれていますし、電気自動車の市場なんかも(エ…
1 「生産消費者(プロシューマ−)の復活」 2 「資本主義活動」という社会的寄生物 3 「創造消費者(ネオプロシューマー)」の登場 4 Googleはトフラーの夢をみるか 5 アーキテクチャの経済性 6 環境対策でこそ生産消費者は復活するか
「生活への資本の全般的支配」か「全面的に逃れるための可能性」か トフラーがいう「生産消費者の復活」を左派側から分析したものにネグリ、ヴィルノなどイタリアのアウトノミア(左派)がある。高度成長期には、フォーディズム、テイラーシステムなど生産の…
新たに提示された温室効果ガス削減目標を15%ということです。基準年が京都議定書の1990年から2005年にかわっていることも話題になっています。1990年比を基準にすれば8%減だそうです。*1京都議定書での日本の目標は、2008年から2012年まで…
ブログで受ける三大ネタ 。オタク、ネット技術、強者叩き 再度、梅田望夫の「日本のWebは「残念」」発言について。*1確かに日頃から日本のネット文化は特殊であるように感じています。ブログを書いていると受けるネタというものがあって、オタク、ネット技術…
たとえば社会的な人間関係を大切にする、仕事とは関係がない技術を学習する、あるいは体を鍛える、さらには家族を増やすなども、非金銭経済の生産消費活動力=生活力の生産性を向上させる行為である。富には給料、貯蓄など金銭経済だけではなく、非金銭経済…
アメリカのリベラルな環境対策の失敗 オバマが就任直後に、今後アメリカが地球環境対策を牽引するという発言をしたのには笑った。すでに2周も3周も遅れている。ブッシュは産業優先で環境対策には消極的であった。最後にとってつけたようにバイオエタノール…
日本のWebは「残念」 最近、ブログ界隈で梅田望夫の「日本のWebは「残念」」発言が話題になっている。ここに先の「リベラル(中道左派)な生産消費者」と「保守化(中道右派)した創造消費者」の差異を見ることができるのではないだろうか。アメリカのネット…
「政治」は経済と社会の分断をつなぐ 創造消費者に見られるのは「経済と社会の分断」である。このように経済と社会の分断を生きることは目新しいものではない。近代化において、自由主義経済が離陸(テイクオフ)することで「社会」が切り離なされた。そして…
金銭経済と非金銭「社会」の分断 トフラーのビジョンにもどれば、「第三の波」(知識社会)とは、簡単にいえば分散化社会である。「第二の波」では、知識は高価なものであって一部の者に集中した。労働者は分業体制の中で空間的に配置され、時間的に同期され…
「資本主義活動」という社会的寄生物 ブローデルは大著「物質文明・経済・資本主義」の15‐18世紀初期資本主義社会の歴史研究の中で資本主義経済を3階立の建物に例えた。 3階 資本主義活動・・・投機、証券、銀行 2階 経済生活・・・「自動調整」市場、市…
「生産消費者(プロシューマ−)の復活」 トフラーは「第一の波」(農耕社会)から「第二の波」(産業社会)において非金銭経済が金銭経済へ取り込まれていくのとは逆に、「第三の波」(知識社会)において生産消費者(プロシューマー)が復活するという。あ…
非金銭経済から金銭経済へ アルビン・トフラーは1980年の著書「第三の波」(ISBN:4122009537)の中で消費者が生産に加わることを、消費者(consumer)と生産者(producer)を組み合わせた造語としてプロシューマー、生産消費者(prosumer)と呼んだ。生産消…