2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

葬式仏教の誕生−中世の仏教革命 松尾剛次 平凡社新書 ISBN:4582856004

古代・中世 古代・中世の葬儀 ・庶民の間では、死体遺棄や風葬が一般的 ・穢れから死にそうになった病人が捨てられる。貧しい人は自ら歩いて川原へ。 ・貴族は土葬、火葬できちんとした葬送が行われていた。 貴族たちも都のはずれに死体を埋めて顧みない。 …

日本人の「慈悲ゲーム」の起源

仏教の活用法 祈祷、葬儀、出家 現代の日本人の多くは自らが仏教徒であると考えていない。仏教は葬式のときにお世話になるぐらいで、仏教本来の教義をあまりよくしらない。仏教の本来の目的は救済にある。しかし日本では仏教は本来の目的よりも、便利な道具…

百姓の力 江戸時代から見える日本 渡辺尚志 ISBN:4044000034

1)15世紀以前 惣村が成立する前の村 法的・政治的主体として公認されていない 村をいくつか合わせて枠組みである庄や郷の単位で領主と交渉 2)15世紀後半から16世紀 戦国時代 気候が寒冷化し飢饉が頻発、さらに戦国の争乱 <惣村の成立> 自ら武力…

なぜ日本人は世間体を気にするのか 慈悲交換のエコノミー

1)聖徳太子「世間は虚仮(こけ)なり、唯だ仏のみ是れ真なり」 「世間」という言葉は、六世紀仏教伝来とともに伝わった。その意味は、「世間は虚仮(こけ)なり、唯だ仏のみ是れ真なり」(聖徳太子)に現れている。すなわち仏教の諸行無常的なこの世界であ…

なぜ日本人は下層まで自主的で自由だったのか  慈悲交換のエコノミー

仏教の悟りとコンテクスト操作 有名な現代美術の作品にマルセル・デュシャンの「泉」がある。ただの便器だけの作品であり、それを美術館に美術作品として展示されたときに物議を醸しだした。ここであぶり出されたのは、芸術とはなにかということだ。一般的に…

なぜ日本人の中で粛々と慈悲交換のエコノミーが作動しているのか

1)日本人はクールか NHKBS「クールジャパン」は、日本の様々な話題について数人の外国人たちが評価するという番組で、いかに日本人が不思議な人たちかわかる。日本人自身が日本人的と考える以上に日本人的だ。たとえば最近の内容では テーマ 冬 ・日本人は…