経済・欲望論の系譜  経済・欲望論 その1

pikarrr2009-05-29


マルクス(参考:「資本論ISBN:4003412516


物神性、物象化・・・資本主義の商品交換そのものに欲望が働き、そして人間同士の関係が商品の関係に代替される事態が起こっている。

剰余価値…資本家の資本は貨幣交換のためではなく、金が金を生む(剰余価値)という終わりない目的のためにある。

レーニンヒルファーディング(参考:「帝国主義ISBN:4334751121、「金融資本論ASIN:B000J8Y1TE


金融資本主義・・・銀行、大資本家に資本が集中することで、独占的になり、帝国主義など世界動向にまで影響を与える。

ケインズ (参考:「雇用、利子および貨幣の一般理論ISBN:4003414519


流動性選考・・・資本が株式になり、投資家が短期的な利益のために投資を売り買いすることで経済が不安定になる。不況になると投資を控えて「流動性の罠」から回復できなくなる。

カール・ポランニー、柄谷行人 (参考:「大転換」ISBN:4492370293、「世界共和国へ」ISBN:4004310016


商品交換、再分配、互酬・・・社会の交換は資本(商品交換)/国家(再分配)/ネーション(互酬)の三項のバランスによって成立している。.

ボードリヤール (参考:「消費社会の神話と構造」ISBN:4314007001


記号消費・・・大量消費という生産性の飛躍的な向上のもとで、継続して経済成長するためには、それに対応する大量消費が必要になる。商品は使用価値から交換価値、そして広告戦略などにより記号的な価値が付加されることで終わりない消費が行われる。

大塚英志東浩紀 (参考:「物語消費論」ISBN:4044191107、「動物化するポストモダンISBN:4061495755) 


物語消費、動物化・・・消費は生産者の広告戦略をこえて、消費者による二次創作を生み出し、自己組織的に発展することで一つの物語の一部として消費される。その端部で消費者はもはや刺激にアディクテックに反応するだけになる。

フーコー東浩紀 (参考:「生政治の誕生」ISBN:4480790489、「情報自由論」ISBN:4062836262


生政治、環境管理権力・・・統治技術は人々を人口統計、経済学というマクロな視点から管理する方法にかわっている。特にデジタル技術の発達により人の嗜好、欲望をこえた意識できない身体のレベルから管理する方法がとられる。

アルビン・トフラー (参考:「富の未来」ISBN:4062134527


非金銭経済、生産消費者(プロシューマー)・・・生産消費者とは、消費者が金銭をもらわずに自ら生産する形態。たとえば家庭内労働や、ボランティア、ネット上のブログなど。このような非金銭経済は金銭経済と同規模に存在してきた。特にネットの発達などで知識社会になり拡大し、金銭経済に大きな影響を与えている。

池田信夫 (参考:「ウェブは資本主義を越える」ISBN:4822245969


関心・・・デジタル世界ではムーアの法則から生産は安価になり、希少性は設備、労働からユーザーの時間、すなわちどれほど関心を引けるかが価値になる。グーグルなどはユーザーの時間を短縮するために価値を生み出して成功している。このようなオープンソースな「生産手段の民主化」の先には「非金銭的経済」が出現する。