逃げる選択の瞬間を向かえている 東日本大震災:福島第1原発
みんな麻痺してきている
みんな麻痺してきている。でも仕方がない。あの悲惨な津波の場面を見せられてまともでいられる人などいない。いま、ほんの100km先で起こっていることは人類が体験したことがない未知の危機なのだ。人類が経験した原発事故のワースト2のスリーマイルは超えたという。しかしワースト1のチェルノブイリまではいかないという。
そうかもしれない。しかし誰もわからないのだ。事実はこの危機が始まり、ただ日に日に悪くなっているということ。そしてどこまで悪くなるのか誰もわからない。大量の核がアンコントロール状態にあるということだ。
この人類史に残る狂気の場面で人々は出勤しテレビのバラエティをみる。他になにをすればいいのか。確かに部屋にこもり祈っていても仕方がないのかもしれない。テレビでは政府も学者も人体にすぐに影響するレベルではないからあわてることはないといいつづけているのだから。
怖いのは放射能か、パニックか
原発は原爆とは違う。原爆のような爆発が起こるわけではない。原発で爆発が起こると放射能物質が飛び散り、風に乗って各地に運ばれるだけだ。そして100kmも離れていればその放射能によってすぐに死に至ることないだろう。ガンの発病率が数パーセント上がる程度である。
もしかするとそれよりも恐ろしいのは室内退避を強いられることによっておこるパニックかもしれない。これだけの人々が密接して暮らしている地域でパニックが起こればそれだけで危機的な状況が生まれる。
逃げられるひとは速やかに逃げるべき
しかし首都圏をでる。それだけでこの危機は劇的に回避される。このような場面で逃げるという選択肢は当然のものだ。逃げられるひとは速やかに逃げるべきなのだ。なにもおかしくない。まさにいま一人ひとりがそのような選択の瞬間を向かえているのだ。決断するのはキミ自身だ。
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