なぜフクシマ後、すべての日本人は人生の屈折を迫られるのか 東日本大震災


「なぜフクシマ後、すべての日本人は人生の屈折を迫られるのか 東日本大震災 http://d.hatena.ne.jp/pikarrr/20110331#p1 のコメント欄より




うるる

電力に関して重大な事実誤認があります。今電力が不足しているのは、福島の原発があのような状況になっているからではなく、火力発電などの原発以外の発電所が壊滅的状況に追い込まれているからです。福島第一の総発電量はwikiなどを見れば分かりますが、200万kwほどです。NEWSでもよくやっていかすが、関東東北の消費電力は数千万Kwで、その中でも一部ということがわかるでしょう。

電力不足が恒久的に訪れると言う著者の予想は外れるでしょう。原発に対する反発は高まるが、原発の代わりに恐らく火力や他の代替エネルギーを柱としよう、と言う話になるからです。ただ、今年中の復旧は難しいと思います。下手すると数年間は電力不足が続く可能性もあるかと思います。

それよりも国債の日銀受け入れからのスーパーインフレによる破綻の可能性の方が怖いでしょう。国民全ての資産が吹き飛ぶと言う形で、著者の言う貨幣主義破綻は訪れるのかもしれません。その意味で、確かに、日本に大きな転換点が訪れている可能性は否定できません。




pikarrr

この当たりを参考にしましたが、

東日本大震災後の東京電力の発電量は」
http://wakarunavi.com/2011/03/661/

夏場必要 6000万kW−現在 3500万kW=2500万kW不足
停止の火力発電所が約680万kW
停止の原子力が福島1(470)+福島2(440)+柏崎(320)=1230万kW

原発がないといままでのような「空気のような」電気生活は難しいと思います。地球温暖化問題もありかわりに火力と簡単にいかないでしょう。

問題はほんとうに電力が足りないかではなく「空気のような」電力生活には戻れないということが、人々の意識を大きく変えると思います。そして「空気のような」電力からくるのんきな自由主義経済政策も見直される。萎縮した経済の先になにがあるか・・・




うるる

地球温暖化の原因が炭酸ガスかどうかは科学的には証明されていません。専門家でも意見の別れるところです。仮に関連性があったとしましょう。事故があり毒物を大量に放出する可能性と、数百年後の温暖化の可能性、国民や世界がどちらを選択するか、というとこれは明白です。

火力も含め全ての発電所が止まるということはあり得ません。それは現代の機械化・コンピュータ社会に大打撃を与えます。(民間のように気軽にオンオフできるものではないのです。非常にデリケートで数時間でも1日以上使用不可能となったりします。)

個人的な感情はさておき、日本の停滞は世界経済に大打撃を与えるでしょう。そう考えると国際社会は火力発電による炭酸ガス放出もある程度許容すると考えるのが妥当でしょうね。




pikarrr

地球温暖化問題とはリスク管理です。将来、やっぱり地球温暖かだった!と言うときでは遅い。数百年後の問題なら誰も大騒ぎしませんよ。環境が短期で変化することで、地球生命の活動に危機が生まれるのです。

さらにいえば、日本は大量に放出するCO2の弊害は、日本には大きな弊害はないかもしれない。しかしアフリカの貧困層に大打撃を受けるかも知れない。そういう問題です。

当然、すべての発電所を止める必要はありません。たとえば省エネ商品が売れるほど増え続けたCO2排出量が、リーマンショックのときに、京都議定書目標を達成しました。今年も当然、達成するでしょうね。言わば、その程度の生活を送ればいいのです。

しかしこれが経済に与える影響は計り知れないでしょう。資本主義は止まると死ぬ機械なので、経済成長しないだけで大混乱です。失業者が溢れる。

しかしそれを乗り切るのは実はそれほど難しくない。みんなちょっとだけ、田舎生活をして、自給自足すればいいのです。平均寿命も10年ぐらい短くなるかもしれない。




うるる

皆が田舎に疎開して生活をすれば炭酸ガスが減るというのは現実的ではないですね

地球温暖化対策の推進に関する法律に基づく温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度による平成20(2008)年度温室効果ガス排出量の集計結果」  

http://www.env.go.jp/earth/ghg-santeikohyo/kouhyo/h20/result.pdf


こちらの資料でも、排出量は人口比率と割ときれいに正比例しています。田舎に移動するとなると、排出量はそのまま移動するだけかと。むしろ、田舎は殆ど車移動なので、排出量は増加するかもしれません。いずれにせよ、現時点で地球温暖化炭酸ガスの結びつきは解明されていないのですが。




pikarrr

「田舎生活をして、自給自足する」というのは、必ずしも田舎に疎開して生活するということではないです。仮に排出量と人口比率が正比例ならば、日本国内では一人当たりのCO2排出量は
かわらないということですね。小さな島国日本では高度消費社会が行きとどいていると、いうことでしょう。

なら他国ではどうでしょうか。当然、国別の一人当たりのCO2排出量は違います。調べるとアメリカのダントツですが、やはり高度消費の先進国は高いようです。

「世界と日本のCO2排出量」 

http://daily-ondanka.com/basic/data_05.html


「田舎生活をして、自給自足する」とは、たとえば汚れたものを拭くとき、ティッシュペーパーで拭いて捨てるのではなく、ぞうきんを用意しておいて汚れを拭いて洗い、また使うということです。

みながティッシュを使うことで、大量生産させて、生産性が向上し、加工費が下がります。人はぞうきんを洗う時間から開放されます。その余った時間を労働、余暇に割り振ることができる。さらに大量生産大量消費の効率化が進む。これが資本主義の分業による経済成長の仕組みです。

みながぞうきんを使う。車のかわりに自転車を使うなど・・・このとき一人当たりの電力使用量、およびCo2排出量は減少します。経済成長率はさがるでしょうが。




うるる

なるほど。疎開という意味ではなかったのですね。田舎にお住まいの方はわかると思うのですが、自動車のかわりに自転車というのは無理がある、とは思いますが、、、

ところで私の予想した通り火力発電が復旧し、供給量が増えたそうです。

「鹿島火力が復旧…東電の計画停電、5日は回避」

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110404-OYT1T00450.htm?from=y10


計画停電は春の間は取りやめ、という可能性もあり、思ったより復旧は早いかもしれません。すくなくとも著者のいう電力不足から「屈折」「自給自足」という事態には至らないでしょう。夏場は確かに山ですが、人々は元の生活にもどっていくでしょうね。

無論、さらに放射能汚染が進めば話は別ですが…




pikarrr

計画停電が冷暖房の必要ない春の間は取りやめになることは予想されていたことです。問題は夏場ですね。決定的に電力が足りない。そして今年だけではなく、今後も夏場、冬場に不足に陥るという見通しもあります。

計画停電、来年も続く可能性 「電力供給量、震災前の状況に戻るのは難しい」

http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1301509003/


再度言えば、原発が復旧しない、新たに建設しない、今稼働中のものも止めるかもという状況を考えると、震災前に戻すのは難しい。また経済成長を考えるとさらに電力を増やしていかなければならない。だからすでに新たな原発の計画もありましたが無理でしょう。

ではどうするのか。たとえばこのような低減がなされているようです。

「大震災による東日本の電力不足に関する緊急提言」 

http://pari.u-tokyo.ac.jp/earthquake/plan_SCEJ.html


ボクは、この策では一時しのぎで甘いと思います。分散化電源の購入や、省エネ機器への買い換えのような、「省エネを買う」という産業頼みでCO2の削減効果があったためしがありません。ティッシュからぞうきんへ人々のライフスタイル自体を変えるしかないと思います。

まずは電力料金(税金)を上げることですね。そうすればものの値段が上がり、ティッシュからぞうきんへの変化が起きます。ぞうきんを洗う時間が必要になれば、都市部のような一人ぐらいの快適な暮らしは困難になり、人口も分散していくでしょ。多くの人がいまよりも少しだけ「田舎生活をして、自給自足する」