なぜ日本は製造業で敗れたのか

pikarrr2014-02-15

(1) 円高


円高は大きいよね。日本で作っても高すぎて売れない。最近、円安になっても貿易赤字が解消されないことが指摘されてたけど、あほ民主党時代に、製造業が中国へ移動したから、円安と言ってもいまさらすぐに引き返せないだろう。




(2) 世界の安くて使えるスタンダードと、日本のガラパゴス化


ただそれだけじゃなくて、中国、韓国メーカーが模倣品をたくさんつくって、世界市場を席巻した。それは単に安いから売れたということじゃない。なぜなら日本企業も中国に工場をつくって製造しているけど、勝てない。中国、韓国企業が日本企業より安くものを作れるのは、大きくは品質性能、悪いから。それは世界のスタンダードが日本製のような高くて性能が良いものよりも、安くてそこそこ使えるものを求めている。この日本企業の高機能がガラパゴスと言われる。




(3) 製品のモジュール化、国際分業


さらに中国、韓国企業が安いものでも簡単に模倣品が作れるということ。製品がモジュール化している。部品を買ってきて組み立てればよい。さらに部品は国際分業化して、すぐに手に入る。いわば日本の部品メーカーも中国、韓国企業に売る。だから言うほど安くても、そこその機能のものが作れてしまう。ようするに開発しても、すぐにキャッチアップされてしまう。その開発成果を保持することができないし、逆にそこに固執すると、国際分業に取り残される。




なぜ日本の自動車メーカーは勝てるのか


その中でも、自動車は比較的うまくやってるよね。モジュール化が進んでいるの、日本企業ががんばっている。もっと中国メーカーがモジュール化して、どんどん安い車を世界に売りまくればいいのに。家電製品、情報製品はみんなそうなっているのに。

一つの可能性が自動車が特殊な製品だからかなと思う。というのは、まず品質が悪ければ、事故を起こして人命に関わるという安全性が重視される。品質が悪いと、リコールされて大変なことになる。もう一つは地球環境に大きな影響を与えるために、各国の燃費規制がきびしく、性能が悪いものが抑制される。さらには自動車がアメリカ産業のとって特別な製品である。政治的に影響力が強いことか、このような安全性、環境を含めて、粗悪な製品を淘汰させる政治力が働いている。




後進国に勝てない


日本企業はどうすればよいのかね。高い研究費を投じて開発しても、すぐに中国、韓国にまねされて安く作られる。中国、韓国に対抗して、世界のスタンダードとして、低コスト化市場で競争するのか。それは難しい。それはかなり怪しい世界だと思う。コンプライアンス的に、中国、韓国企業がグレーであることは否めない。労働条件、模倣品、国にとの癒着など、後進国だからできる多くの裏技の上に成り立っている。だからサムスンには勝てないだろう。でもそんな中国、韓国企業も、モジュールの部品は日本製が多い。キモのノウハウはまねできないから。




参考 「世界経済が回復するなか、なぜ日本だけが取り残されるのか」
http://d.hatena.ne.jp/pikarrr/20100723#p1

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