Googleは中国にキレたのか

pikarrr2010-04-30

Google化する社会」はどこにある?



umakizon*1: Google vs 中国は中国の勝ちですか?


pikarrr*2: 勝ちというか勝負になってない。


umakizon: 今までもこれからも主導権は中国ということですよね?


pikarrr: 大国と一米企業なので。


pikarrr: Googleはなにをしたかったのか?これで中国人民が決起する?米国が圧力をかける?世界のネット市民が反中国で立ち上がる?ん〜わからない。


umakizon: 普通のネオリベ企業として振る舞っただけなのでは?自由の拡大解釈を実施し、断念した。政治的な意図はないように思います。


pikarrr: ネオリベ企業?普通、企業は打算的に国家権力と協調するものだと思う。Googleは世界にかっこをつけたかったのか?ネットでGoogle帝国と持ち上げられて勘違いした?


umakizon: とにかくGoogleは中国とは協調しなかった。そして中国はGoogle撤退を問題視しなかった。であれば中国が気になります。この先も中国は共産党によって管理された完璧な資本主義」という先行権利(?)を行使し続けられると、その勝算はあると踏んでいるようです。


pikarrr: いまの中国は世界一の経済成長国です。基本的に国民は自由経済を営んで豊かになっています。中国によるGoogle検索規制は一部文化人以外誰も気にしてないし、圧力を感じるほどではない。基本なんでも自由ですよ。


umakizon: そうですか。。とするとGoogle vs 中国が、「自由の拡大」vs「自由の侵害」のように報道されるのも本質的ではないということですね。


pikarrr: 確かにビルゲイツは、Googleが中国から撤退するならアメリカからも撤退すべき的なことをいったんじゃ?ようするに国家とはみずから規則を作るもの。Googleの自由化はその方が利益が上がるからでさらに米国の世界戦略と強調している。


umakizon: 結果的にGoogle化する社会」Google帝国」から中国だけが逃れられるという逆説も。。


pikarrr: どこにGoogle化する社会」があるのか?ネットでさえいま好調アップルは抱え込みのガラパゴス戦略だし。さすがにドコモよりでかいガラパゴスですが。


pikarrr: 最近はGoogleの先行きの方が心配でしょ。やること当たらず、ソーシャル化に乗り遅れアクセス数もフェスブックに抜かれ、成長率も一桁に近づき。そして中国問題をはじめて世界中でGoogleのなんでも公開への叩きが始まっている。


pikarrr: Googleの利点はフリーですが、フリーの問題は信用がないことです。フリーが広がれば信用が価値を持ちます。信用を担保するには抱え込みが必要です。アップルも端末、プラットホームで抱え込むことで信頼を与えて、そこに人々は金を払うのです。




Googleは中国にキレたのか



umakizon: であればなおさらアメリカとの協調が必要。とすると一巡してGoogleなにやりたいの?」に納得。


pikarrr: 営利より理念を重視した青臭い行為か、アメリカの支援、中国民の想起を期待した甘い見込みか。Googleさんはなんだったのかなあ。


umakizon: 理念により中国撤退->アメリカは当然黙殺。Googleは天然だった?だとすれば凋落の始まり?


umakizon: Google「人を介さない」サービス、つまり自然環境化した。自然環境については人はその是非を問いようがないから,Googleは最初からイデオロギーを必要としてなかった。そして今回、たまたま政治問題に遭遇してしまったとか?


pikarrr: イデオロギーがなかったのではなく「人を介さない」ことを理念とするネオリベラリズム、自由化強者主義でしょ。


umakizon: いずれにせよ政治的には透明だった。透明なまま生活空間を満たすのが自由化強者主義?です。


pikarrr: 政治的透明!?なら神の領域です。プログラムが「人を介さず」動くとして、プログラムは人がつくる。


pikarrr: Google新自由主義であり、米国家と協調しつつ世界戦略を遂行し営利を追求するために政治に振るまう普通の資本主義企業。


umakizon: 知らない間に環境の初期設定として導入されている、という意味で誰も政治的には拒絶できないという意味です。


pikarrr: 環境の初期設定?ネット上のすべての情報がGoogleに収集されているという意味?日本ではヤフーの方がシェア高し、撤退前の中国でも百度Googleなくても困らない。


pikarrr: ボクが思うのは彼らはきちんとものをうったことがない。検索で成功しあれよあれよと金が集まり帝国とまで祭り上げられる。彼らの理念は「人を介さずに」です。本来ものを売るとはユーザーと向き合い信頼を気付くことです。彼らはそのような習慣えずにここまできた。


pikarrr: たとえば日本で問題になっているのがストリートビューのプライバシーの問題です。Googleはただ車を走らして公道を写しているだけだといいます。彼らは「人を介さずに」機械的に処理しているだけだから問題ないと。そこには信頼関係の構築はありません。そしてこのようなトラブルが世界中で起こり始めている。


pikarrr: たとえばクラウドを考えたときフリーだからと大切な情報を信頼のないところに任せるでしょうか。アンドロイドケータイが出始めましたが成功するにはドコモなどキャリアがそれを改良して信頼を保障する限りです。


pikarrr: Googleにとって信頼は躓きの石になるでしょ。信頼を解体することを特徴にしてきただけに問題解決は簡単ではあります。また信頼は根気が要る作業ですが彼らにそのような体質にないでしょう。

pikarrr: 中国撤退も短絡的な判断、要するに「キレた」ということだったのではないでしょうか。すぐキレる企業を誰が信用するか。

「グーグル撤退困らない」中国、国産サイトで代替
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100324-OYT1T00215.htm?from=top


米検索大手グーグル社の撤退で議論の渦中にある中国のインターネット業界では、国外の各種ネットサービスの「代替物」として、検閲に協力的な国産サイトの政府による育成が進み、利用が拡大している。

「政治に興味はないし、グーグルがなくても問題はない」。北京の大学で学ぶ男子学生(21)は説明した。代わりとなる検索サイトは中国の百度バイドゥ)」があり、市場占有率は5割を超える。検索結果の検閲も気にせず、「情報は十分だ」と話す。

中国では、言論統制の及びにくい米国などの新形態のネットサービスが出るたびに当局が接続遮断などを行いつつ、中国版「代替物」の普及を図って、国内市場で着実に成長させてきた。

中でも急成長しているのは、中国で接続が遮断されている動画サイト「ユーチューブ」の代替版である「土豆網」だ。同社のサイトによると、1日平均の新規動画配信数は計4万件を超えるという。

また、中国の電子商取引では「アリババ」が世界240か国・地域に1000万以上の会員を抱える。ネットオークションの淘宝網も会員数は1億4500万と急拡大を遂げた。


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