なぜネットは世界を変えられなかったのか

pikarrr2010-05-07


ネットは世界を変えられなかった



pikarrr*1: なぜネットは世界を変えられなかったのか


syotaku*2: 「変えられなかった」って何故に過去形なのですか?


pikarrr: 単なる娯楽道具になりはてたから


yoma_kenichi*3: グーテンベルクが聖書を印刷したのが1455年。ルターが『95ヶ条の論題』を発表したのは1517年。断定は早いですよね。


pikarrr: その頃と時代の流れの速さが違うから。ネットは単なる資本主義のツールだった。


kahipapa*4: 娯楽だからこそ技術の進歩があると思う。テレビに、携帯に、車など


pikarrr: しょせん技術の進歩どまり


pikarrr: ボクたちがネットに求めたものはサイバースペース、新たに富の分配、すなわち革命だ。資本主義の便利ツールじゃねぇ!ネットは世界を変えなかった(;_;)


SHMT_JAPAN*5: Q.ネットはどうして世界を変えられなかった?A.世界の本のごく一部しかネットに取り込めないから。味覚は?触覚は?嗅覚は?それ以前にただの記号の羅列がパネルに映るだけ。人間を電子データ化してネット上に再現できますか?


pikarrr: お金は世界を変えたけどな


SHMT_JAPAN: お金で変わっているならネットでも変わっているのでは


pikarrr: いまの世界の仕組みはすべてお金が作ったから。ネットというお金世界の便利ツールと比べらものにならない。


SHMT_JAPAN: そういう視点ですね、了解しました。


pikarrr: 世界を変えるとはそういうことです。ネットに期待されたものは電話でも自動車でもテレビのような便利さではない、世界を変える革命。しかし世界は変わらなかった。ただの便利さだった・・・






サイバースペース独立宣言



balthazarmaster: 具体的にはどんな「革命」の筋書きがあり得たのでしょうか?


pikarrr: まず一番最初のとかかりで議論されたのが著作権フリーですね。資本主義にくさびを打つかと思われましたが、ご存じのとおり、日本のケータイに続いて、アップルなど、音楽で著作権尊重が主流になった。電子書籍もその流れでしょ。


balthazarmaster: 知的財産を共有する文化は、いまだにその命脈を保ってると思いますけれど?共有したくないっていうひとの財産まで共有したらまずいですよー。


pikarrr: それがいまでは普通になってしまった。ネットの源流はもっと過激な自由化、サイバーリバタリアン。そこにはネットは世界をかえるという革命への夢があった。ネットにもそんな熱い時代があった。それがいまでは資本主義の便利ツールになりはてて・・・


pikarrr: このような著作権フリー議論はほんの少し前ですけど、ここ1、2年で急にネットは保守化しましたね。アップルの便利ツール戦略が大きいのでしょうね。アイチューン、アイアプリ、そしてアイパッド書籍の登場が大きかったんでしょうね。


balthazarmaster: 正直言って、ネットが保守化したとかはよくわかりません。必要なソフトはOSも含めて著作権フリーで手にはいるし勝手に改変もできるんだし。ヘビーユーザー以外の方のネットでの姿が目にはいるようになっただけでは?という気もします。


pikarrr: 日本でネットが一気に保守化したのはケータイユーザーがなだれ込んだ時ですね。彼らはコンテンツに金を払う。そしてネットリバタリアンの本家が保守化したのはアップルの抱え込み戦略でコンテンツに金を払うようになったときですね。


pikarrr: サイバーリバタリアンは思想として意地でも金を払わなかった。


balthazarmaster: なるほど。(まあ僕は保守でいいので問題ないのですが)


pikarrr: ネットは世界を変えられなかった・・・


pikarrr: しかし・・・まだ夢は終われへんで!!! 「なぜ情報革命は途上国から訪れるのか」 http://d.hatena.ne.jp/pikarrr/20100505#p1


サイバースペース独立宣言
一九九六年 二月 八日 ジョン・ペリィ・バァロウ サイバー反体制派 電子フロンティア財団共同設立者 http://www.asyura.com/2003/dispute6/msg/284.html


汚物にまみれた産業界と癒着した世界中の政府に告げる。醜く肥え太り正常な判断力を失った貴様等忌むべき独活の大木どもよ、私は魂の新世界、電脳空間からの使者だ。やがて訪れる未来の為に言う、我々に干渉しないでくれたまえ。貴様等は我々にとって歓迎すべからざる存在だ。この電脳世界に集う我々に対して貴様等は統治する術など持ってはおるまい。

我々が作り上げつつある電脳世界は総ての者が人種や誕生地による偏見なしに、もしくは経済力や軍事力による特権などなしに入ることができる。

我々が作り上げつつある電脳世界は、例えどんな特異な考えであろうが沈黙や服従を強制されることなく、誰であろうが如何なる場所でも自らの信ずるところを表現することができる。

貴様等の言う財産・表現・自我・移動・情況などの法的概念は我々には適用できないのだ。貴様等のそれは物質を元にしているが、電脳世界には物質は存在しない。

我々は電脳世界に魂の文明を造り上げる。それはきっと貴様等が造り上げた世界よりはるかに人間的で素晴らしい世界となるだろう。

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