2016-01-01から1年間の記事一覧

百姓の力 江戸時代から見える日本 渡辺尚志 ISBN:4044000034

1)15世紀以前 惣村が成立する前の村 法的・政治的主体として公認されていない 村をいくつか合わせて枠組みである庄や郷の単位で領主と交渉 2)15世紀後半から16世紀 戦国時代 気候が寒冷化し飢饉が頻発、さらに戦国の争乱 <惣村の成立> 自ら武力…

なぜ日本人は世間体を気にするのか 慈悲交換のエコノミー

1)聖徳太子「世間は虚仮(こけ)なり、唯だ仏のみ是れ真なり」 「世間」という言葉は、六世紀仏教伝来とともに伝わった。その意味は、「世間は虚仮(こけ)なり、唯だ仏のみ是れ真なり」(聖徳太子)に現れている。すなわち仏教の諸行無常的なこの世界であ…

なぜ日本人は下層まで自主的で自由だったのか  慈悲交換のエコノミー

仏教の悟りとコンテクスト操作 有名な現代美術の作品にマルセル・デュシャンの「泉」がある。ただの便器だけの作品であり、それを美術館に美術作品として展示されたときに物議を醸しだした。ここであぶり出されたのは、芸術とはなにかということだ。一般的に…

なぜ日本人の中で粛々と慈悲交換のエコノミーが作動しているのか

1)日本人はクールか NHKBS「クールジャパン」は、日本の様々な話題について数人の外国人たちが評価するという番組で、いかに日本人が不思議な人たちかわかる。日本人自身が日本人的と考える以上に日本人的だ。たとえば最近の内容では テーマ 冬 ・日本人は…

慈悲2.0へのアップグレードをお願いします。

慈悲2.0へのアップグレードに関心をお寄せいただき、ありがとうございます。 以下のアップグレードをお願いします。釈迦へ回帰します。 第一段階 ・日本人としての自らの中の慈悲、日々実践している慈悲に気づきましょう。 第二段階 ・神に祈っても無駄で…

慈悲2.0の見取り図

ウィトゲンシュタインが論理の限界を規定した現代、様々な言葉はぞれぞれの信念を勝手気ままに語ることでしかなくなってしまった。またフーコーは現代の自由主義経済は、もはや信念を語ることなく、言葉の向こうへ暗黙に権力を行使する生権力の時代になった…

日本人の慈しみのかたち  三輪清浄

1 仏の慈悲はなぜ受けた者に負債を与えないのか。 受けた者は仏を慈しみ、深く感謝する。 そしてそれが自分だけに与えられたものでない、 生きとし生けるものへの慈悲であることを知っているからだ。 だから仏と同じことは出来なくともできるだけ他の者に送…

なぜ日本人の真理は慈しみの先にあったのか 智慧の完成(般若波羅密多)

ニュートンの真理の民主化革命 この世界の真理があるとして、真理とはなにかということとともに、それが真理であるということをいかに判定するかが重要になる。古来からその方法は神の使いによって行われてきた。人知を超えた能力をもつ者がいうことが真理で…

日本人の慈悲エコノミー論

1 資本主義経済と3つの交換様式 2 日本人の慈悲のエコノミー 3 慈悲のエコノミーが格差を緩和する 4 IT産業における慈悲エコノミーの弊害 1 資本主義経済と3つの交換様式 1−1)3つの価値交換様式 互酬(贈与と返礼)、再分配、等価交換 まず価値交…