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続 なぜ「健全」な無垢への欲望に健全な精神は宿るのか? <なぜ「ヘタレ化するポストモダン」なのか? その5>

■無垢飽和の時代=無垢飢餓の時代 考える名無しさん 無垢とはぴかぁ〜の大好きな単語である。 ぴかぁ〜 欲望とは無垢への欲望である。人々は動物的快感だけでは、生きてはいけない。無垢を食べないと、狂ってしまうのだ。社会は無垢が動かしているのだ。現代…

議論]なぜいま「極プチクリ」がおもしろいのか? <なぜ「ヘタレ化するポストモダン」なのか? その4>

■高速化するヘタレ ぴかぁ〜 「極プチクリ」と「プチクリ」の差は「速度」の差です。 考える名無しさん 純粋漫画オタクは絵がかけないから「極プチクリ」とすると、「プチクリ」は絵がかけるワケだからその差は大きいし、「速度」の問題じゃない。熟練の問題…

ヘタレマップ <なぜ「ヘタレ化するポストモダン」なのか? その3>

「極プチクリ」 昨日の『爆笑問題のススメ』は、岡田斗司夫さんの「プチクリのススメ」でした。プチクリとは「プチクリエイター」のことで、簡単に言えば、プロを志向しないクリエイターのことでしょうか。たとえば、野球が好きだとする。ここで、「プロ野球…

動物化とヘタレ化のメビウスの輪 <なぜ「ヘタレ化するポストモダン」なのか? その2>

快楽のデーターベース化 「ヘタレ化」を語るときに、避けては通れないのが、「動物化」である。東の「動物化」では、テクノロジーの発展が決定的な意味をもつ。 【東】 僕はすべての根幹には「工学的な知」の問題があると思うんです。産業革命以降、私たちの…

ヘタレ化するポストモダン <なぜ「ヘタレ化するポストモダンなのか?」 その1>

「動物」になりきれない「ヘタレ」たち 「限界の思考 空虚な時代を生き抜くための社会学」 宮台真司・北田暁大(2005)ISBN:490246506X(http://d.hatena.ne.jp/pikarrr/20051027)の中の以下の分類は大変興味深いと思います。 第一層 「動物」 環境管理のテク…

なぜ「空気が読めないことが最も嫌われる」のか?

「空気を読む」という闘争 ボクは「コンテクスト(まなざし、文脈)」についていくつか語ってきたが、SocioLogic(lovelesszero5.0)*1に面白い内容が書かれている。 空気の読める社会(1) 以前、子どもたちの間では「空気が読めないこと」が最も嫌われる、とい…

「プロフェッショナル」はなぜカッコいいのか? 映画「交渉人 真下正義」 

「交渉人 真下正義」という生き生き 映画「踊る大捜査線」シリーズ最新作の「交渉人 真下正義」(http://www.odoru-legend.com/)を見てきました。なかなか良くできていて、ハラハラドキドキおもしろかったです。劇場は満員で、観客の年齢層も広い。しかし「…

なぜ「健全」な無垢への欲望に健全な精神は宿るのか?

複雑な世界からの逃避 例えば「化石燃料資源の有限/無限性と、資本による、それらの簒奪との関係において、前者の多寡/有限か∞かが問題である、という命題を措定することに価値があるか?この問題は一部企業が、世界のエネルギーリソースの採掘権、販売権等…

なぜ「生き生きしたもの」を求めるのだろう 塚原史「ボードリヤールという生きかた」 <収束するポストモダン その7>

「ボードリヤールという生きかた」 塚原史「ボードリヤールという生きかた」(2005/04)ISBN:4757141130。「ジャン・ボードリヤールの仕事と人生について書かれた日本で初めての書物」らしい。まさに入門書というようにわかりやすく書かれている。いままで入門…

続 なぜ上から二冊目の本を買うのか 宮台真司 仲正昌樹「日常・共同体・アイロニー」 <収束するポストモダン その6>

「日常・共同体・アイロニー」 宮台真司 仲正昌樹「日常・共同体・アイロニー 自己決定の本質と限界」 (2004/12) ISBN:4902465043。再度、宮台の戦略を考えてみる。 生活実感を評価する物差し(宮台) 何を規定できないのかを、規定した瞬間に、背理に陥ると…

なぜ宮台は「世界」の中心で「魂」と叫ぶのか 宮台真司「サイファ 覚醒せよ!」 <収束するポストモダン その5>

「サイファ 覚醒せよ!」 宮台 真司「サイファ 覚醒せよ! ― 世界の新解読バイブル」(2000/10)ISBN:448086329X を読んだ。2000年の作品ということで少し古いが、最近のブログの内容を見ても分かるように、宮台の根本的な戦略は変わっていない。この本は…

なぜ認知科学は「リアル」なのか? スラヴォイ・ジジェク「ジジェク自身によるジジェク」 <収束するポストモダン その4>

「ジジェク自身によるジジェク」 スラヴォイ・ジジェク「ジジェク自身によるジジェク」(2005/2)ISBN:4309243312。その題名のようにインタビュー形式でジジェク思想のダイジェスト版であり、ラカン思想をもとに、政治、社会、文化、サブカルまでを軽快に?…

なぜ「剥き出しの生」を求めるのか? 東浩紀・大澤真幸「自由を考える」 <収束するポストモダン その3>

身体になにが起きたのか 東浩紀・大澤真幸「自由を考える 9・11以降の現代思想」(2003.4)ISBN:4140019670 *1にも、ボクのいう「拡散と収束の二重構造」に近いものが記されている。それは、ジョルジュ・アガンベンの身体の二重性を元に示されている。 生物…

なぜリストをカットするのか? 大澤真幸「現実の向こう」 <収束するポストモダン その2>

「現実の向こう」 大澤真幸「現実の向こう」(2005/01)ISBN:4393332288。日本国憲法の問題として「僕らが他者の不確実性=他者性自体に耐えられなくなっている、そのときになお、どうやって戦争を排して他者達を共存し、連帯することが可能なのか」という基…

なぜ2ちゃねらーは「藁(わら)い」ながら「没入」するのか? 北田暁大「嗤う日本の「ナショナリズム」」 <収束するポストモダン その1>

嗤う日本の「ナショナリズム」 北田暁大「嗤う日本の「ナショナリズム」」(2005/02)ISBN:4140910240。60年代から現代まで、連合赤軍から2ちゃんねるまでを、「世界と自己の関係性を測定する行為としての「反証」を歴史的に振り返」っている。あとがきに…

他者について その3 世界の他者化

他者化 「誰か(他者)、何か(意味)」という他者志向性は、主体にとって「他者」が根元的に特別な存在ということであり、強く他者を求め、コミュニティへの帰属を求めているということです。他者志向性はコミュニケーションにおいて心象の同期であり、それ…

他者について その2 他者の特別性

他者の特別性 他者志向性とは、対象が「誰かの、何かのため(意味)」にあるということです。ここでは、人は偶有的な世界に因果律を捏造しています。すべての事象は、ある「他者の」原因によって起こっているということであり、すべての事象には他者が存在す…

他者について その1 他者志向性

世界への他者志向性 たとえば火星表面の人面石とはなんでしょうか。火星の表面を観察をしたところ影が人の顔のように見えた。そのほかにも人面魚というのもありました。鯉の模様が人の顔のように見える。このような現象におもしろいのは、偶有的な模様からそ…