2009-01-01から1年間の記事一覧

「言語ゲーム」のグルーヴ その3

グルーヴが人を「言語ゲーム」へ参入させる リズムというメタファー 1 規則性があるが言語のように理解することができず、体でおぼえるしかない。 2 リズムはある規則を持っているとしても生きているかぎり止まることがない。 3 社会環境の中で他の人のリ…

言語という人間のリズム その2

認知という行為モーションキャプチャーという技術がある。体の各部にセンサーをつけて、歩く、走る、投げるなどの体の動きを記録する。それをアニメーションの動きとして取り入れる。このときセンサーの動きはあるパターンをもって動いていることがわかる。…

言語ゲームというリズム その1

お経のリズム たとえば宗教の基本は反復です。意味のわからないお経を繰り返し、祈りの動作を繰り返す。これってすごく「言語ゲーム」なんです。宗教の教え=規則を理解すること以上に訓練し習慣化させること。これによって「言語ゲーム」に深く引き込まれて…

セカイ系権力の誕生

1 経験主義について考えてみた 2 なぜ知識人は現代の超・格差を語れないのか セカイ系権力の誕生 3 なぜ自由主義は格差を生むのか 4 なぜ日本人はグローバルエリート権力を認めないのか 5 セカイ系権力とパンデミック世界

セカイ系権力とパンデミック世界

ミクロな転移点 だれにも転移点というのがある。自らはコントロールできず気になってしかたがなく、価値観の基準になってしまう。このどうにもならなさ故に反抗的にふるまってしまいがちな愛憎のつながりである。たとえば子にとっての親。ときに反抗期をすぎ…

なぜドラマ「任侠ヘルパー」は面白いのか

ドラマ「任侠ヘルパー」 今期のドラマでは「任侠ヘルパー」(http://wwwz.fujitv.co.jp/ninkyo-helper/index.html)が別格に面白いですね。ヤクザと老人介護の組み合わせ?っと、最初はキワモノコメディかと思いましたが、フタを開けてみると、現代の問題を…

なぜ日本人はグローバルエリート権力を認めないのか

アメリカ人の考えた世界地図 http://eigo37.livedoor.biz/archives/51353360.html 世界を神聖と見るか、庭とみるか アメリカはみごとに京都議定書でばっくれて、今度は一転、地球環境対策はアメリカが主導していくという。現に日本では「グリーンニューディ…

なぜ自由主義は格差を生むのか 

自由主義の楽観的信頼 近代の自由主義経済は、基本的に「社会的信頼」の上に成り立っている。アダムスミスの「神の手」、あるいは同士ヒュームのコンベンション(慣習)など。社会なぜ機能するのか。ホッブズの君主との契約説やロックの自然権説などとは異な…

なぜ知識人は現代の超・格差を語れないのか セカイ系権力の誕生

歴史を予測することの胡散臭さ ボクたちは「歴史」は不可逆性(1回性)であって、そこに何らかの法則性を見出し語ることが胡散臭いことを知っている。この歴史の不可逆性は、進歩史観とは違う。進歩史観は時間的な法則性を見出そうとすることである。「歴史…

経験主義について考えてみた

ヒューム 自生的秩序(コンベンション) ボクの立場はとにかく経験主義です。経験主義的な立場とはまず「自生的な秩序」があるということです。このような経験主義を明確化したのはヒュームでしょう。ヒュームは自生的秩序をコンベンション(慣習)と呼びま…

これからオタクを背負うのはオタク女子か?

オタク女子の解離行動 どうもオタク女子が気になる。映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」でも、典型的なオタク女子キャラ「マリ」が登場した。オタク女子は、第三世代セカイ系オタク=評論とも、また第四世代ニコニコ系オタク=運動とも違い、新しいオタク…

まだエヴァンゲリオンを語ることはできるのだろうか 映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」

ファリックガールズの殺害 映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」を見てきました。「序」も面白かったが、それ以上に興奮した。見終わったあとの爽快感。でもなにかが違うぞ。エヴァ見た後に感じる特有のむかつき、イライラがないのだ。エヴァンゲリオンはセ…

なぜグリーンニューディールは必ず失敗するのか 環境対策時代の陰鬱なイメージ2

sakura-plan 2009/06/23 22:08 *1 第4の波は、どのようなものになるのか気になります。保護主義では第2の波にもどるだけだし、となると、国家の概念が消える「脱国家社会」なのかもしれません。(個人中心の社会)どうなのでしょうか。 グリーンニューディ…

なぜムラ社会「2ちゃんねる」は終焉したのか

洗練されるネット社会 ブログをはじめてから5年、定期的にネット界隈について語ってきたが周りの様子も大きく様変わりしたなと思う。単にネットサービスの変化だけではなく、そこに「住む」人々の様相も変化した。たとえば、・ネット/実社会の境界が薄れた…

マクドナルドは身体のコインロッカー

現代の公共性としての「空気を読む」 現代は流動性が高く、見知らぬ人々が出会い、別れる場面が増えている。そのために暗黙の秩序が求められる。それを「空気を読む」といってもいいだろう。公共性(common)を他者と共有する利害のために秩序を維持すること…

新曲 政治をイデオロギーからとりもどそうYoh♪

ボクが不満なのが左派の腑甲斐なさだYoh♪ ミクロ権力、脱構築、不可視、帝国、マルチチュード、監視社会・・・ 現実に世界にこれだけの貧困があり格差があるのに権力を見失っているYoh♪。 なぜなら左派がオブジェクトレベルでしかかたれないからだYoh♪ 権力…

さよならそしてありがとうマイケル

■マイケルとプリンス マイケルが逝ってしまいましたね。プリンスとはなにかと比較されて、健全なマイクルに対してダーティなプリンスというイメージでしたが、実際はプリンスの底なしの創作欲と楽しそうに音楽する姿とは対照的にマイケルはたえず「危うい」…

自由と平等へ根絶されない敵対関係の次元を導入する 闘技的自由主義の可能性

自由と平等の同根 「不確実性」 自由と平等は対立で語られる。「集団内の平等は個人の自由を疎外する。」民主主義を重視する左派と自由主義を重視する右派など、これらの軸によって政治的立場が決まる。ただ一方で、自由と平等は同じ根を持つ。それは「不確…

なぜ自由主義に主権は存在しないのか

主権と統治は例外状態で交差する 渋谷は著書「魂の労働」の中で、フーコーが明確に示さなかった主権と統治の関係を考えている。フーコーの転回といえば、それまで上下の主権による抑圧の関係だった権力を、統治という横の権力として描いたことにある。しかし…

ネオリベラリズムの格差はいかに生まれるのか その2  

3 マクドナルドと格差 ・「助け合い社会」の解体とは非金銭経済の消失本当にネオリベラリズムが「助け合いあいの社会」を解体したのか。「三丁目の夕日」(ASIN:B000EPE77S)のような懐古的な幻想ではないのか。「助け合いの社会」があった可能性としては、み…

ネオリベラリズムの格差はいかに生まれるのか

1 競争と格差 ・ネオリベラリズムのポストフォーディズム「ネオリベラリズム」の理念は、個人を経済的な競争単位にすることで、生産と消費、生産場と生活場、金銭経済と非金銭経済などの境界を解体し、社会の経済的な競争を促進して経済成長によって豊かな…

マクドナルド型生権力

1 なぜマクドナルドはくつろげるのか マクドナルド型規律訓練権力 2 なぜマクドナルド型生権力が社会を全包囲するのか マクドナルド型生権力の見取り図

なぜマクドナルド型生権力が社会を全包囲するのか マクドナルド型生権力の見取り図 

マクドナルド型生権力の見取り図について。作れば売れる時代が終わり、経済成熟期に入ったいま「いかに儲けるか」(利害関心)が複雑、巧妙になっている。ここでいう「儲ける」(利害関心)は、経済活動が活発し雇用が生まれ生活が豊かになるという自由主義…

なぜマクドナルドはくつろげるのか マクドナルド型規律訓練権力 その1

「マクドナルド化」はフォーディズムか ジョージ・リッツアは著書「マクドナルド化する社会」(ISBN:4657994131)において、マクドナルドの諸原理が世界中を席巻しているといった。「マクドナルド化」は、効率性・予測可能性・計算可能性といった合理化過程…

世界を私欲で操ることはとても簡単になった 広瀬隆「資本主義崩壊の首謀者たち」

世界は形而上学的に巨大か 日本人は「世界」というとあまりに巨大であり、あまりに多様であり、理解を超えた形而上学的なイメージを持ち、そこで支配されている法則は自然現象のような自律的なシステムであるように感じる。それは現代の世界市場についても同…

環境対策時代の陰鬱なイメージ 「(アメリカ型)資本主義の終焉」

田吾作3号 2009/06/14 10:02 *1「保護主義化する環境対応」の項目について 環境対応技術の需要は大企業に有利という考え方にはちょっと納得できません。すでに世界中で環境技術に関するベンチャー企業が沢山生まれていますし、電気自動車の市場なんかも(エ…

非金銭経済の可能性(改訂)

1 「生産消費者(プロシューマ−)の復活」 2 「資本主義活動」という社会的寄生物 3 「創造消費者(ネオプロシューマー)」の登場 4 Googleはトフラーの夢をみるか 5 アーキテクチャの経済性 6 環境対策でこそ生産消費者は復活するか

ポストフォーディズムの生産消費者  非金銭経済の復活 その7

「生活への資本の全般的支配」か「全面的に逃れるための可能性」か トフラーがいう「生産消費者の復活」を左派側から分析したものにネグリ、ヴィルノなどイタリアのアウトノミア(左派)がある。高度成長期には、フォーディズム、テイラーシステムなど生産の…

環境対策は「やるやる詐欺」国策

新たに提示された温室効果ガス削減目標を15%ということです。基準年が京都議定書の1990年から2005年にかわっていることも話題になっています。1990年比を基準にすれば8%減だそうです。*1京都議定書での日本の目標は、2008年から2012年まで…

オタク、ネット技術、強者叩き。ブログで受ける三大ネタを越えて

ブログで受ける三大ネタ 。オタク、ネット技術、強者叩き 再度、梅田望夫の「日本のWebは「残念」」発言について。*1確かに日頃から日本のネット文化は特殊であるように感じています。ブログを書いていると受けるネタというものがあって、オタク、ネット技術…